これからメカニカルキーボード始める人に自作キーボードを・・・

自分が初めて買ったメカニカルキーボードは薄型、キースイッチなどの交換が困難なVORTEX POK3Rで、それでは物足りなくなり、いろいろ試して(遍歴参照)結局自作キーボードという今に至ってしまった中で、最初にどこから始めればいいのかわからないという人も周りに多いので、自分が今まで買ったものなどをベースに勧められるキーボードについて書いてみました。

とりあえずで始めるなら市販のホットスワップ対応キーボード

標準的な英語配列のメカニカルキーボードでホットスワップ対応とあれば、購入後、キースイッチやキーキャップが取り替えられるので、ハンダ付けなどに抵抗がある、コストを抑えて始めたい人には市販のメカニカルキーボードから始めてみるのが手っ取り早いのですが、実際に使い比べると質は格段に異なるので、できれば自作キーボードをお勧めしたいところ・・・。

GPK60-46Aなど、キットではない自作キーボード

今まで日本語配列で使っていたキーボードを突然見た目だけで奇抜なレイアウト、英語配列ベースなどといった状態で使おうとすると慣れるのが難しく、断念してしまいかねないので、あまりコストをかけず、自分に合ったキーボードを探すのに最適なもののひとつがdaraku-neko さん制作しているGPK60シリーズです。

自分の場合は、すでにREVIUNG41Corneシリーズなどいわゆる40%レイアウトのキーボードを使っていて、それの延長で一般的なTALPKEYBOARDさんなどで売られている、KBDfans の60%レイアウトキーボード用汎用ケースに搭載して使えるキーボードがほしくてdaraku-nekoさん設計のアリス配列のGPK60-46Aを購入しました。

さまざまなレイアウトが用意され、また作業費は加算されるものの、自作キーボードでは必須のハンダ付けを完了した状態(6000円〜加算)で購入できる「半田サービス」のあるレイアウトの機種もあるので、レイアウトに合うキーキャップセットやキースイッチを別途買う必要があるものの、自分好みのキーボードに仕上げることができます。

そのほか、サリチル酸さん設計の7sPro(英語配列)JISplit89(日本語配列)は、必要な部品を別途揃えれば、最小限のハンダ付けで始められ、日常よく使うキーレイアウトと似ているので、入門にはおすすめの機種です。自分は7sProから始めました。

また、キーキャップやキースイッチについてはいわゆるMX軸、チェリー軸対応のものはTALPKEYBOARDさん遊舎工房、ロープロファイル、choc軸、と呼ばれるものは遊舎工房Daily Craft Keyboardさんで購入できます。

始める前の注意点

自作キーボードを始める前に、自分がつまづいたところや、気にしていたところをまとめてみました。

英語配列がデフォルトの世界

日本国内の量販店で見るキーボードの配列はほとんど日本語配列なのですが、自作キーボードやカスタムキーボードで使うパーツ類はほとんど海外製で市場自体も海外が圧倒的に大きいので、キーキャップセットやキーボードレイアウト、ファームウェアなどは英語配列が標準、もしくはベースとなって販売されています。

最近日本語表記のあるキーキャップが流行ったりはしているものの、数字の「2」のキーに「@」が合ったり、右側のエンターキーが長方形だったりするところからも、ほとんどが英語配列のものです。

日本向けにオプションで日本語配列用の交換キーキャップが用意される商品も少数ありますが、基本的に英語配列で自作キーボード自体が日本語配列に対応している場合に使用できるキーキャップのほとんどは、FILCOなどの国内メーカーもしくは、日本語配列のゲーミングキーボードを商品にしているメーカーになります。

より詳しく知りたい方はサリチル酸さんのブログが非常に参考になります。

半田付けが必要

自作キーボードの組み立てはほぼ電子工作と同じで、ハンダ付けをするための半田、半田ごてと置くためのスタンド、失敗した時に吸い取るための吸い取り線や吸い取り器、半田を定着しやすくするためのフラックスとそれを取り除く、フラックス除去液、そして、キーボード本体をねじ止めするドライバーや六角レンチなどが必要になります。

自作キーボードを始める際に必要なものについて、詳しくはDaily Craft Keyboard docsの記事サリチル酸さんの記事が参考になります。Daily Craft Keybordでは自作キーボードやパーツの購入ができます。

要領がわかると一気に進む

いろいろここまで書いたのですが、一度経験してしまえば、(ハンダ付けは別途、練習は必要になるかもしれないですが)要領が掴めてくるので、次はどんなのがいいか?共同購入(グループバイ・GU)に参加してみようか?といったことも増えて、自作キーボードは終わりのないことになってしまいますが、それが仕事へのモチベーションに繋がったり、キーボードのバリエーションを増やすことで、気分転換につながったり、見た目や打鍵感が気に入ったキーボードが使えたりするので、ある程度の予算(2万〜)は必要になりますが、おすすめです。

メカニカルキーボードは量販店で、自作キーボードは秋葉原の遊舎工房で実際に触ることができるので迷っている方は営業日・営業時間を見計らって実物を触ってみることをお勧めします。(ここで紹介したGPK60シリーズは掲載時点で遊舎工房で取り扱いがありませんので悪しからず)