アップデートされたTRN VX PRO+(plus)

最近KZなどで旧製品がドライバーなどがアップデートされて販売されることが度々ある中、が発表され、アリエクの発売と同時に購入しました。

AliExpress(TRN Official):
Amazon

今回の試聴はiPhone 15 Pro MaxでApple MusicとAmazon Music HD、FiiO KA14、Kiwi ears Allegro、ifi audio hip-dac3を使って行っています。

目次

前作のTRN VX Proとの違い

全体のドライバー自体の音の傾向はあまり変化なく、筐体が金属か今回のプラスティックかで、低〜中音域の響きや残響の特性が変わっているようでした。

聴き比べると通常のVX Proはやや低音域が強い印象でVX Pro+は少し物足りない印象になってしまうのですが、全体の音として比べた時、通常のVX ProはVX Pro+や他社のNICEHCK NX7 MK4などより沈んだ印象になるので、自分の場合はより重低音が欲しい時は通常のVX Proを選択するかなというところ。

その他、オールマイティに聴きたいならVX Pro+かなという印象でした。また、装着感はプラスティックになった分軽いので、長時間つけたままで辛くなることはなく、冬につけた時に冷たいといった不快感もなくなりました。
TRN VX Pro:

NICEHCK NX7 MK4との違い

セールで1万円前後とTRN VX Pro+と比べるとドライバーの構成の違いなどもあり少し高くなるNICEHCK NX7 MK4と比較すると、TRN VX Pro+のほうがNICEHCK NX7 MK4よりも元気で(迫力が)あるものの、若干繊細さは欠けるという印象で、TRNの良さがでたVX Proシリーズと寒色系な特徴を捉えたNICEHCK NX7シリーズの違いが分かりやすい比較になりました。

イヤホン本体の反響を踏まえるとノーマルのVX Pro > NICEHCK NX7 MK4 > TRN VX Pro+の順で低音域などの響きはVX Proが強い印象になりました。
NICEHCK NX7 MK4:

リケーブル関連について

手持ちのケーブルでいくつか試してみました。

TRN T3 Pro(4.4mm)

付属のケーブルと比べると音の広がりや全体的な調子が上がって量感が増える印象で、プラグの種類も豊富なのでTRNでまず最初にステップアップのリケーブルとなった時に選ぶのに良いケーブルでした。
TRN T3 Pro:

Tripowin Altea

素直に付属のケーブルよりも音圧、量感が上がり、音の分離感も良くなる。6Nらしい特性がで楽しめる印象でした。アンプラグドでUSB-DACを使った際にホワイトノイズが気になる楽曲があったので、USB-DACなどではノイズ対策の機構があるとよさそうでした。
Tripowin Altea:

JSHiFi-Jupiter

ホワイトノイズはほぼ気にならず、高音(サ音など)が他の音程よりも気になる印象はあるものの、全体的に解像度、分離感が良くなり、ベースなども聴き取りやすくなりました。
JSHiFi-Jupiter:

JSHiFi-VENUS

JSHiFi-Jupiterの低音の分離感が少し穏やかになり、より音場が広がった印象でワウペダルを使ったギターなど音程が変化する表現が聴き取りやすくなりました。

USB-DACなどのブースト機構を使うとより高音のさ音などが目立つ印象になるので、ブーストするよりも普通に音量を上げたほうが良い効果が得られそうでした。
JSHiFi-VENUS:

NICEHCK GreyDragon

Tripowin Alteaに艶感を出して、ギターのガットを弾く時の音やウッドベースのフレットで音階を変える時の動きなども聞き取れるほどの解像度で表現できる。

ノーマルのVX Proよりも解像度、分離感は少し高く、音場は広がり、その分、低域の強調が程よくなっています。手持ちのケーブルでは一番低音がしっかり出ていました。
NICEHCK GreyDragon(0.78mm 2pin):

KZ-AZ20

iOS端末でAmazon Musicなどに繋ぐとUltra HDではなくHD音質で再生されるが、Air Pods Pro よりも解像度、音場、音質は全体的によく、ハイパーパフォーマンスモード時に一部楽曲で若干サラウンド効果のような状態の音が前面に出過ぎていてボーカルが少し抑えられる場合がある。

アンプラグドの楽曲などでホワイトノイズが少し聴こえてしまうがボーカルの響きや反響はとても綺麗に聴こえる。アコギなどのボディの鳴りなど低域の反響は程よい印象でした。


逆にノーマルのTRN VX Proではボディの鳴りなどがかなり響くので強い低音が欲しい場合はノーマル、通常は+といった使い分けも良いかもしれないです。
KZ-AZ20:

まとめ

見た目の形はノーマルのTRN VX Proとほとんど変わらないですが、筐体が金属からプラスティックに、ダイナミックドライバーがベリリウムを使用したものに変更されて、繊細な音の表現が以前よりできるようになっていました。

例を挙げるとウッドベースや木製の筐体の響きなどがある弦楽器などの表現で、ノーマルのVX Proではその響きが筐体の金属で増幅されて、より低域が強くなるとともに中音域以上の繊細なところが打ち消されているような印象があったのですが、TRN VX Pro+では低域の強調が抑えられ、中音域以上のレスポンスが良くなり、以前より少し繊細な音まで表現できるようになっていました。

使うケーブルやDACなどにもよりますが、重低音が聴きたい、EDMやブレイクビーツなどでゴリゴリな低音が必要な場合はTRN VX Proの方が良い体験ができるのは間違いないですが、オールマイティな8BA+1DD構成のイヤホンとして、まず初めに使ってみる中華イヤホンとして、TRN VX Pro+はお勧めできるイヤホンです。

よりダイナミックドライバーの迫力が欲しい人にはかな・・・と

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